表情の秘密
 

私が芳賀さんを撮った200枚の写真と他の入賞者が撮った写真の中で、この表情をしている写真はこの写真一枚だけでした。他の写真は前のページの一枚目の写真と同じ表情をしています。この一枚だけが、何故このようにすばらしい笑顔をしているのか不思議に思っていました。

入賞作品を見に行った時に、入賞者の中に「芳賀」という名前があるのに気がつきました。後日、H堂情報局に調べてもらったら、ミスネブタの芳賀さんと、入賞者の芳賀さんが親娘であることが判明しました。そこで、私は一枚だけ偶然に撮れた表情の秘密をこのように分析しました。

ミスネブタに選ばれたとはいえ、芳賀さんは素人の女の娘です。撮影会で、こっちを向いてとか、笑ってとか言われても、そんなに良い表情を出来る訳がありません。
ところが、私に「目線をお願いします」と言われ、私の方を向いたら、そこには写真を撮るのを休んで、暖かく娘を見守っているお父さんの姿があったのではないかと思います。
その時、ほっとして出た表情がこの笑顔なのではないかと思います。

私が応募しようと思った写真には、デジカメで撮ったこの写真以外にもフィムルで撮った力作が沢山ありました。ところが、この写真だけ、他の写真に無いすばらしい表情をしていたため、フィルムで撮った写真の他にデジカメで撮ったこの作品もプリントして応募しました。

写真は、144万画素のデジカメで撮って、A6版に引き伸ばしたもので、写真としての出来栄えは他の作品よりも見劣りがしました。でも、このような笑顔の写真は他にありませんでした。審査員の秋山庄太郎さんも、この表情で銀賞に選んでくれたのだと思います。



この笑顔に秘密が

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